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るるりっこ


2014年12月号  番外編「メイちゃんとサッキン」

  お話は現在…2014年4月11日。オクダからの電話「やったで!通ったで!」
少し声が震えているのがよくわかったそれもそのはず、奥田さんの次女メイが「ソフトボールU-16
日本代表」に選ばれた報告でした。電話を受けたのはサッキンことサキの父でした。父同志この電
話で涙ぐみながらメイの日本代表を喜んだ。
 メイちゃんとサッキン。この二人は、「るるりっこ本編」でこれから始まる伊勢のクラブチーム
で巡りあった同級生。
 メイは、小学校2年からこのチームに所属しており、サッキンは小学校3年の秋から入部しまし
た。メイは当時からズバ抜けた才能を持ち、ソフトボール一心な女の子でした。「メイちゃんは大
きくなったら何になりたいの?」という質問を投げかけると「メイは大きくなったら豊田織機にな
りたいの!」という答えが帰ってくる程のソフトボール好きでした。メイは小学校3年からレギュ
ラーで、対するサッキンは、初めてのソフトボールでしたが、姉のリコと大好きなルルに憧れを持
ち、「絶対リコ姉ちゃんに勝ったるし!」と闘志満々な女の子でした。知り合って間もなくから、
お互いが「メイ!」「サキ!」と男勝りに呼び合うそんな間柄になったのでした。
 そんな二人が6年生の頃には、メイがエースでサキがキャッチというポジション、信頼関係も抜
群。打撃では3番・4番を任され、三重県を制覇し全国大会にも出場。途中何回も辞めたいと思っ
たくらいの、語り尽くせない厳しい練習を乗り越えて掴んだ栄光がありました。
 その後、メイは地元の中学校にはソフトボール部が無いため、ソフトボールの名門である度会中
学校に。この頃、メイの父は大阪に単身赴任が決まり、母が学校への送り迎えをするという大変負
担のかかる生活でありました。それでもメイの両親は、メイのソフトボールに対する真剣な思いに
一つも愚痴も無しに家族でメイを支え続けました。
一方サキは、地元の答志中学校でソフトボール部に入部。弱小チームながら、いつか三重県のテッ
ペンでメイちゃんと対決したいという思いを秘めて島の大好きな仲間達と日々努力を続けた。
 そして今年、メイとサキが三年の夏、最後の大会で決勝。三重県ナンバーワンをかけた夢にまで
みた大舞台で二人はぶつかり合った。双方の選手達が、見るものを感動させる、素晴らしい試合を
展開させた。結果、答志中学校が優勝。
 メイ…「サキおめでとう!東海大会の決勝でまたやろ!今度はうちらが勝つから!」
 サキ…「うん!でもまたうちらが勝つよ!」
と微笑み、拳を合わせた。
 そして双方東海大会に出場。今度は全国大会を目指しました。しかし東海大会では対決すること
は実現されず、サキは中学ソフトを引退。これまで涙を見せたことがなかったサキでしたが、試合
終了後、これまで自分を守ってくれたレガースをいつまでもいつまでも、ひたすら磨き続けながら
大粒の涙を流した。
 メイは、東海大会準優勝で全国大会出場を果たしました。アツい夏が過ぎ秋が訪れたころ、次の
目標である日本代表をかけた選考会を向かえた。サキは東海選考で姿を消した。メイは順当に進み
最終選考会に。
そして、全国から集まった精鋭揃いの「天城ドーム」で特大のホームランを放ち、見事日本代表に
選ばれた。これまで戦ってきたチームメイト・ライバル・家族・そしてサキ。みんなの思いを運ん
だ、大ホームランでした。
 サキの母がメイの吉報をサキに伝えると…「やっぱり奥田はすげ~な!」と涙をこらえながら笑
ってみせた。メイの事で本当に嬉しい時には何故か「奥田」というサキ。いつかまた全国の舞台で
出合ってほしいものです。
奥深い友情がまぶしい二人のお話でした。
 奥田芽衣、日本代表として三重県代表として。これまで関わってきたソフトボールの仲間代表と
して活躍することを願っています。


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